「ふるさと納税」で、寄付した人に自治体が贈る返礼品を巡り、全国の自治体の72%が上限額設定などによる是正が必要と考えていることが、2016年11月~一2017年1月に全国1788自治体(都道府県、市町村、東京二十三区)を対象に、共同通信の実施した調査で分かりました。自治体同士の競争が激化したことで、返礼品代が寄付額の43%を占め、独自の政策に使えるお金はさほど増えない実態などから、疑問を持つ自治体が多くなっているようです。2月17日には、東京都町田市の石阪市長が、今年度ふるさと納税による控除額は2億9000万円、寄付額は4000万円で、2億5000万円の赤字、さらに新年度は控除額が4億6000万円に対して、寄付額は6000万円にとどまる見通しで、4億円の赤字になる見込みであることを発表しました。
こうした実態から、高市総務相は2月14日の記者会見で、ふるさと納税の寄付者へ自治体が贈る返礼品に不適切な例が見られるとして、是正策を検討する考えを表明しました。「有識者や自治体の意見も参考にしながら、どのように改善できるか検討していく。その旨を職員に指示した。」と語りました。
総務省は、昨年4月にお金に換えやすい商品券や家電などは返礼品に望ましくないとして、自治体に自粛を要請していますが、高市氏は個別の自治体に対する是正要請を強化する考えも示しました。ふるさと納税の趣旨に沿わないとして中止になった返礼品の一覧を下に示してみます。

自治体 返礼品 概要
千葉県市川市 Tポイント 1万円の寄付で2000㌽
千葉県大多喜町 商品券 1万円の寄付で7000円分の商品券
石川県加賀市 電子マネー 寄付額の半額分の電子マネー
京都府宮津市 宅地 1000万円以上の寄付で750万円相当の宅地
鳥取県日吉津村 イオン商品券 寄付額に応じて2000~1万円分の商品券
山口県宇部市 宝くじ 1万円の寄付で宝くじ10枚(3000円)

返礼品について「特産のPRといった地域の創意工夫を発揮する手段として評価する意見がある」としつつも「競争過熱や、一部で制度の趣旨に沿わないような返礼品が送付されていることは問題だ。」と述べています。
先の調査で、自治体に具体的な是正策を聞くと、63%が寄付額に対する返礼品価格の上限を国が定めるよう求めるなど、国主導の見直しに期待が大きく、今回の表明はそれに応えたものになりました。